「人生会議」って知っていますか?|わたしが父と5分だけ話してみたこと

在宅看取り

こんにちは。こんばんは。シンママナースのたまごです。

みなさんは、「人生会議」という言葉をご存じでしょうか。

以前、厚生労働省のポスターが話題になったことで、この言葉を知った方もいるかもしれません。

「人生会議」という名前だけ聞くと少し重たい印象がありますが、実際はもっと身近なものなのでは?とわたしは思っています。

今日は、その人生会議についてお話ししたいと思います。

人生会議(ACP)とは?

人生会議は、正式にはACP(アドバンス・ケア・プランニング)と呼ばれています。

簡単に言うと、

もし自分で意思を伝えられなくなった時に備えて、どんな医療やケアを受けたいかを大切な人と話しておくこと。

という考え方です。

「延命治療はどうしたい?」

だけではありません。

例えば、

・最後まで自分でトイレへ行きたい
・できるだけ家で過ごしたい
・痛みは少なくしてほしい
・食べられなくなったら点滴をしてほしい

そんな希望を共有しておく時間です。

なぜ今、人生会議が必要なのか

訪問看護をしていると感じることがあります。

それは、

希望した最期を迎えられない人が少なくないことです。

背景には高齢化や医療・介護人材不足があります。

これから先、

「入院したい時に入院できない」

そんな時代が来る可能性があります。2040年問題です。

在宅で過ごす選択をする人も、選ばざるを得ない人も増えていくかもしれません。

だからこそ、

元気なうちから、

「どう生きたいか」
「どう過ごしたいか」

を話しておくことが大切なのだと思います。

わたしも人生会議をしてみました

先日、父が前立腺がん(ステージ1)と診断されました。

手術を受け、今は経過観察中です。

病院からの帰り道。

父が車の中で言いました。

「できるだけ家にいたい」

もちろん、家族として簡単に追い出すことなんて考えてはいません。

でも、わたしには仕事があります。

子どもたちもいます。

もし寝たきりになったら。

もし24時間介護が必要になったら。

現実的に難しい場面が出てくると思いました。

だから、わたしは父に伝えました。

「一人でトイレに行けなくなったり、仕事を辞めないと介護できない状態になったら、家だけでは難しいかもしれない」

父は少し考えて、

「動ける間は家にいたい。できれば家で死にたい」

と言いました。

わたしは、

「死にそうになったら家に連れて帰るよ。だから、それまではお父さんも頑張って」

と伝えました。

父は笑って、

「頑張るよ」

と言いました。

たった5分くらいの会話でした。

でも、

父の気持ちを知ることができた。

わたしの気持ちも伝えることができた。

それだけで十分意味のある時間だったと思っています。

人生会議は死ぬ準備ではない

人生会議という言葉は少し重たく感じます。

でも、

わたしは、

「思いを言葉にして伝える時間」

だと思っています。

病気になってからでなくてもいい。

介護保険証が届いた時。

お盆に家族が集まった時。

誕生日。

節目。

そんなタイミングで、

「今の自分はどうしたい?」

を話してみる。

親でも、子どもでも、夫婦でも、

考え方は違います。

だからこそ、

元気なうちに話しておくことが大切なのだと思います。

ぜひ一度、

大切な人と話してみてください。

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