訪問看護は病気だけを見る仕事ではない|台風の季節に私たちがしていること

訪問看護

こんにちは。こんばんは。シンママナースのたまごです。

台風の季節になると、私たち訪問看護師の間で必ず確認することがあります。

それは、利用者さんが安全に過ごせるように自然災害への備えをすることです。

今日は、訪問看護師が台風や雪の予報が出たときに行っていることについてお話したいと思います。

独居の高齢者は思っている以上に多い

訪問看護師になって10年以上経ちますが、最近は特に一人暮らしの高齢者が多いと感じます。

私自身もそうですが、離婚や死別、未婚など理由はさまざまです。

もちろん元気に生活されている方もいます。しかし、私たちが訪問している方の多くは病気や障害を抱えており、以前はできていたことが難しくなっていることが少なくありません。

その一つが、台風や降雪など自然災害への備えです。

台風や雪の前に行うこと

一人暮らしの高齢者の場合、災害への備えをお手伝いすることも私たちの大切な役割です。

例えば、

・植木鉢やゴミ箱など風で飛ばされそうな物を屋内へ入れる

・雨戸を閉める

・食料の残りを確認する

・必要に応じてパンやおにぎりなどを準備する

といったことを行います。

また雪の予報が出たときには、

・ストーブの灯油の確認や補充

・エアコンの設定確認

・布団の準備

・水道管凍結予防の対応

なども行います。

私たちは、「もし明日訪問できなくなっても困らない状態」を目指して準備を進めています。

「ありがとう」の言葉がうれしかった

以前、台風が近づいているときに、

「雨戸を閉めておきますね」

と利用者さんへお伝えしたことがありました。

すると、

「何年も閉めてないから閉めなくても大丈夫よ」

と言われたのです。

確かに、今まではそれで問題なかったのかもしれません。

でも、今回も同じとは限りません。

私は、

「一人だから、安心してもらいたいから」

とお伝えしました。

すると、その方はとても嬉しそうな笑顔で、

「ありがとう」

と言ってくださいました。

その言葉が今でも印象に残っています。

「患者さんだけど患者さんじゃない」

私たちにとって、こうした対応は「患者さんだけど患者さんじゃない」と感じる場面の一つです。

私たちは医療職ですが、その方の生活の中に入らせていただいています。

だからこそ、患者さんとしてだけではなく、一人の生活者として関わりたいと思っています。

家族の立場だったらどうだろうと考えます。

ご家族と同居されている方であれば、雨戸を閉めたり、灯油を確認したりすることは家族が行うことも多いでしょう。

しかし、一人暮らしの方にとっては、一つひとつの作業が難しかったり、大きな負担になったりします。

だから、お手伝いをします。

そして最悪の事態を想定しながら、

「明日訪問できなくても大丈夫」

という状態まで整えるようにしています。

保険では説明できない支援もある

実は、こうした支援は介護保険や医療保険の枠組みだけでは説明できないこともあります。

環境整備というケア項目以上のことをしているという自負もあります。

それでも私たちが行うのは、利用者さんが在宅生活を続けるために必要だと判断しているからです。

もし自分の親が一人暮らしになったとしたら。

遠くに住んでいる子どもとしては、こうした「痒いところに手が届く支援」があれば安心できると思います。

そして何より、利用者さん本人が安心して過ごせることが一番大切だと思っています。

訪問看護は生活そのものを支える仕事

訪問看護は身体や傷をみるだけの仕事ではありません。

利用者さんの生活そのものを支えていく仕事だと思っています。

自然災害は予測できることがあります。

だからこそ、予防できることは事前に準備しておく。

それも私たち訪問看護師の大切な役割であり、使命だと思っています。

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