こんにちは。こんばんは。シンママナースのたまごです。
わたしは訪問看護師として働いています。仕事はとても楽しく、誇りを持って続けています。
今回は、自宅で介護をするという選択について考えてみたいと思います。
「家で過ごしたい」
「最期まで一緒にいたい」
そう思うことは自然なことです。
ただ、その想いだけで介護生活を続けることは難しい場面もあります。
介護が必要になるということ
介護が必要になる理由はさまざまです。
骨折、脳卒中、認知症、がん、老衰…。
原因は違っても共通していることがあります。
それは、
今まで当たり前にできていたことが少しずつ難しくなっていくということです。
介護というと、おむつ交換や食事介助をイメージされる方が多いかもしれません。
しかし実際には、
・トイレへの付き添い
・移動の介助
・夜間の見守り
・買い物や食事準備
など、生活のすべてが少しずつ介護に変わっていきます。
一つひとつは小さくても、それが毎日続くことで家族の負担になります。
できていたことができなくなる
介護で大きいのは体力だけの問題ではありません。
昨日まで一人でできていたことが、今日から少しだけ手伝いが必要になる。
その変化を受け入れることが難しいんです。
介護する家族は、
「できていたのに」
と感じます。
介護される本人も、
「まだ自分でできる」
と思っています。
だから、お互いにつらくなってしまうのです。
自宅介護を選ばれたご家族の話
以前関わらせていただいたご家族です。
80歳代のご夫婦と、ご家族みなさんの関係は良好でした。
患者さんは大腸がんで余命半年ほどと説明されていましたが、
「動けるうちは家で過ごしたい」
という希望で退院されました。
訪問看護では入浴介助や体調管理を行っていました。
しかし徐々に、
・夜間発熱
・排尿障害
・痛みの増強
などが出現しました。
症状が進むにつれて、
奥様は夜も眠れなくなり、
娘さんの負担も大きくなりました。
何度かレスパイト入院も提案しましたが、
「もう少し家にいたい」
というご本人の希望を大切にされていました。
しかし、最終的には症状悪化により入院となりました。
問題だったのは家族の愛情ではありません
このご家族は誰も間違っていませんでした。
家族仲も良く、協力体制もありました。
それでも負担は偏りました。
理由として、
・公的サービスが最低限だったこと
・家族の希望を優先し続けたこと
・病状変化が急だったこと
が大きかったと思います。
家族だけで介護を続けるには限界があります。
希望を持つことと準備をすることは違います
長く生きてほしい。
家で過ごしてほしい。
そう願うことは自然です。
でも、
訪問診療や介護サービスを導入することは、
諦めることではありません。
むしろ、
少しでも安心して長く家で過ごすための準備です。
家族が倒れてしまったら、介護は続けられません。
だからこそ、早い段階から頼ることを考えてほしいと思います。
自宅介護とは感謝を伝える時間なのかもしれない
訪問看護をしていると、
自宅で過ごされたご家族は、
時間の長さではなく、
「一緒に過ごせた」
という満足感を持たれている方が多い印象があります。
ありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
育ててくれてありがとう。
介護してくれてありがとう。
最期まで一緒にいてくれてありがとう。
自宅介護は大変です。
でも、
感謝を伝え合うことができる貴重な時間でもあるのだと思っています。
「ありがとう」を伝え合える心の余裕を持つためにも、たくさんのサービスを使ってみてください。


