床ずれって

こんにちは。こんばんは。40代シンママナースのたまごです。

今日は「床ずれ」について少しお話をしたいとおもいます。
わたしたちは「褥瘡じょくそう」と呼んでいますが、一般的には「床ずれ」のほうが耳なじみがいいと思うので、今回は「床ずれ」で統一してお話します。

一般的に動ける人は「床ずれ」になりにくいです。

椅子に座っているときを想像してみてください。
長い時間座っていると「右のお尻が痛くなってきたなぁ」と思うときはないですが?そんなとき、無意識に足を組みなおしたり、少しお尻をあげていたりしませんか?
また、眠っているときを想像してみてください。
右を向いてみたり、左を向いてみたり・・・いわゆる寝返りを無意識にしていませんか?

「圧」がかかっているので、痛みを痛みを感じるのですが。わたしたちはその「圧」を無意識に避けています。

では、動くことが出来ない人はどうでしょう?
当然「右のお尻は痛いまま」「背中は痛いまま」なのです。

避けたくても避けられない状態です。
常に「圧」がかかっている状態になります。次第にそこは赤くなります。
そして、血の巡り(血流)が悪くなり、皮膚・筋肉が腐ってしまいます。
場所によっては骨が見えるまでになってしまう人もいます。

そこで必要なことが「体位交換」です。
病院では最低でも2時間おきに体の向きを変えて、同じ部分に圧が長時間かからないように調整してくれます。看護師さんや看護助手さんが行ってくれるます。

では、自宅では誰がするのか・・・
それは「ご家族」が一番メインになります。
「2時間おきに頑張ってください」というのは簡単ですが、それをするご家族は重労働です。
動けない人の体の向きを変えることは容易ではありません。

なーのーで!!
そこで登場するのが、「体位変換付きマットレス」です。

ベッドにおくマットレスなのですが、エア(空気)が入っています。海などで使うボードなどを想像してもらうと少しわかりやすいかもしれません。
そして、そのエアマット自体が空気の圧を自動で変更してくれるのです。
イコール、体にかかる「圧」が勝手に変わるので自然と床ずれ予防となるのです。

きっとひと昔?ふた昔?前は、体位交換もすべて人の手をつかっておこなわれていたのだと思います。
でも今は「少しでも楽に介護ができるように」「少しでも痛みや苦痛がなくなるように」と様々な福祉用具が登場しています。

「床ずれ」は予防できるものなので、看護師であるわたしとしてはできる限りつくりたくないものです。看護師として、きちんとしたケアができていないという指標にもなるようなものだと(勝手に)思っています。

ただ、自宅で過ごされる方は様々な人がいらっしゃいます。

もちろん病院で「床ずれ」をつくって退院された方もいらっしゃるでしょう。
自宅に帰ってきて「床ずれ」ができた人もいるでしょう。
糖尿病などを既往にもっている方は、知覚鈍麻があるため痛みに気づくのが遅いそうです。

でも、「床ずれ」ってしっかりと予防して保湿すれば完治するものでもあるんです。

自宅で「動けない状態」で過ごされている方がいらっしゃるご家族は、一度全身のチェックをしてみてください。
「床ずれ」はかかとや、耳の裏、肩甲骨や腰の骨が出ているところ(仙骨)、お尻の骨が出ているところ(尾てい骨)、肘の裏(骨のほう)、後頭部など布団と接する面・点にできやすいです。

もし赤くなっている程度であれば、圧を取り除いてあげてください。
皮膚がめくれていたり、傷ができているのであればかかりつけの医者や看護師に相談してみてください。

少しでも、痛みがありませんように。

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